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【人気急上昇中!】死亡遊戯で飯を食う。【徹底解説】

 

死亡遊戯で飯を食う。

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著者鵜飼有志
イラストねこめたる
レーベルMF文庫J
発売年月2022年11月
KindleUnlimited対応対応✘
BOOKWALKER読み放題対応対応✘

「死亡遊戯で飯を食う。」は「第18回MF文庫Jライトノベル新人賞〈優秀賞〉」を獲得し、刊行されたライトノベルです。さらに「このライトノベルがすごい!2024」で、文庫部門2位、新人総合部門1位を獲得しました。まさに、今人気上昇中の作品なのです。

しかし、人気と言われただけでは「どんな作品か分からなくて、手を出しにくい」と思いますよね。

本記事では死亡遊戯で飯を食う。の見どころを詳しく解説しています。表紙やタイトル、あらすじだけでは分からない、死亡遊戯で飯を食う。の魅力を紹介しています。

ぜひ本記事を読んで、死亡遊戯で飯を食う。の世界に触れてください。

こんな人におすすめ ●デスゲーム作品が好き!
 ●命を懸ける女の子たちの姿を見たい!
 ●キャラクターの気持ちに共感したい!
 ●熱い気持ちになりたい!

「死亡遊戯で飯を食う。」の見どころ

死亡遊戯で飯を食う。は「デスゲームに挑み、クリアした賞金で生計を立てている少女・女性たちの物語」です。まさにタイトル通りの作品です。

以下で、本作品の魅力を「デスゲーム」「キャラクター」「その他」の3つの観点から紹介していきます。

 

見どころ①:壮絶にしかし淡々と進むデスゲーム

「デスゲーム」は、本作品の中心を担っている重要な要素です。

まずは、そんなデスゲームの観点から、本作品の魅力について紹介します。

見せ物として行われるデスゲーム

まず、本作品におけるデスゲーム(以後『ゲーム』)の概要を簡単に説明します。

端的に述べると「見せ物としてのデスゲーム」です。

  • ゲームの様子は中継され、どこかにいる観客が見ている
  • ゲームをクリアしたプレイヤーには、賞金が与えられる
  • 観客を楽しませるために、プレイヤーは「見た目の良い女性」に絞られており、毎回異なる衣装を着せられる。例…メイド服、バニーガール、水着など
  • ゲームには様々なものが存在し、毎回異なるゲームが開催される
  • ゲームは、プレイヤーの生還率が7割程度になるように設計されている
  • プレイヤーには「防腐処理」が施されており、出血の際には、血液ではなく『白いもこもこ』が出てくる状態になっている。観客への配慮のためである

生還率の設定や防腐処理の存在から、プレイヤーが死亡する前提であることが伺えます。

このように、本作品におけるゲームは「プレイヤーの死ありきの見せ物」なのです。

プレイヤーたちは、そんなゲームに身を投じていきます。

次々と命を散らす女の子たち

デスゲームらしい命の軽さも、本作品の見どころの1つです。

本作品には様々なプレイヤーが登場します。しかし、名前が明かされようとスポットが当てられようと、死ぬときにはあっさり死んでしまうのです。

そしてプレイヤーの数ほど「死の形」が存在します。罠にハマったり別のプレイヤーに殺されたりなど、命の失い方は十人十色です。

若くてかわいい少女・女性たちが様々な思いを胸に絶命する姿には、何か惹きつけられるものがあります。

女の子が無慈悲に命を散らされていく、そんな作品が好きな方にオススメです。

淡々と進むデスゲーム

本作品は、デスゲーム作品らしい命の軽さが描かれています。にも関わらず、冷静な状況描写が目立ちます。それは、本作品が基本的に幽鬼の一人称視点で描かれているからです。

本作品の主人公である幽鬼はベテランプレイヤーです。物語第1話時点で、27回ものクリア回数を誇っています。

そんな幽鬼にとって、ゲームはすでに日常の一部と化しています。人の死を見ても、パニックに陥ることはほとんどありません。

デスゲームにも関わらず、淡々と進んでいくのが、本作品の醍醐味です。

ぜひその独特な雰囲気を堪能してください。

緊張感のあるデスゲーム攻略

ゲーム攻略の過程も、本作品の見どころです。

ゲームクリアのためには、論理的思考による考察も必要不可欠です。

ルールの理解や状況の把握、ゲームの本質の分析など、ロジカルな思考による推察も行われます。

また、プレイヤー同士での戦闘も発生します。ゲームには、対戦を強いるものはもちろん、間接的に殺し合いを誘発するものも多々あるのです。

的確な状況描写と心理描写により、息を飲んでしまうような緊張感で、プレイヤー同士の戦闘が描かれています。

時には頭を使い、時には体を使う、そんな攻略の過程を楽しめるのも本作品の魅力です。

多種多様で魅力的なプレイヤー

本作品には、様々な「プレイヤー」が登場します。

デスゲームは、参加するプレイヤーがいなければ成り立ちません。故に、プレイヤーは本作品を彩る大切な要素なのです。

本項では、プレイヤーという観点から本作品の魅力を紹介します。

冷たく熱い主人公の幽鬼

まず、本作品の主人公、プレイヤーネーム『幽鬼』について紹介します。

幽鬼は、オッドアイを持つ17歳の女の子です。まるで幽霊のようと評されることもあります。

そんな幽鬼の魅力を紹介します。

魅力①:「得意だから」デスゲームに参加している

なんと幽鬼は「得意だから」という理由で、ゲームプレイヤーをしています。そして「ゲームを99回クリアする」ことを目標に、ゲームに参加し続けています。

つまり幽鬼は、特別な事情がないにも関わらず、自ら進んで命懸けのゲームに参加しているのです。

命ではなく、存在意義を懸けて、ゲームに臨んでいるとも捉えられます。

主人公が、ただ得意だからデスゲームに参加しているというのも、本作品らしさの1つです。

「そこまでしてゲームに固執する必要はあるのか」「なぜ99回なのか」などの謎は、物語が進むにつれて、明らかにされていきます。

魅力②:冷静すぎる立ち振る舞い

幽鬼は、デスゲーム中でもかなり落ち着いています。

危険を感じるほどに精神が研ぎ澄まされていく様子も描かれています。

果てには「今回の衣装は外れだな」や「かわいいことするな」といったことまで思い浮かべている始末です。もはや、本当にデスゲームに挑んでいる最中なのか疑ってしまいます。

そんな、どこかずれた、デスゲームに不釣り合いな幽鬼の言動や思考にも注目です。

魅力③:「強いが最強ではない」主人公

幽鬼は「強いが最強ではない」プレイヤーです。だからこそ描かれる物語展開が、読者を魅了します。

幽鬼は、格下相手には無双するほどの活躍を見せます。

しかし、全ての困難を軽々突破できるわけではなく、壁にぶつかり苦戦する場面もあります。困難に直面したときは、感情をむき出しにし、泥臭く必死になって乗り越えようとするのです。そんな場面では、幽鬼の熱い思いが垣間見えます。

「強いが最強ではない」幽鬼が主人公だからこそ、無双する姿と苦悩しながら成長していく姿を両方楽しめます。

常軌を逸したベテランプレイヤーたち

「ベテランプレイヤー」も本作品の面白さを担っている要素です。

本作品には、幽鬼以外にもたくさんのベテランプレイヤーが登場します。

ベテランプレイヤーたちは、ゲームクリアのためなら手段を選びません。

例えば、腕や足を躊躇なく犠牲にするのです。本作品におけるゲーム運営は、非常に高い医療技術を有しています。そのため、原型が残っていれば元通りに修復できるのです。

いくら治るといっても、率先して実行するかと言われれば別問題です。恐怖は拭えないでしょうし、痛みもあります。しかしベテランプレイヤーたちは、ゲームクリアのためなら、腕や脚を捨てることも厭わないのです。

このような、ゲーム熟練者だからこそできる、常軌を逸した行動にも注目です。

デスゲームらしからぬ「熱い」思い

プレイヤーの数と比例して、様々な主義主張が登場するのも、本作品の見どころです。

生きるため、お金を稼ぐためだけではない思いも多く描かれています。

そんなプレイヤーたちの主義主張がぶつかる様子には、胸を熱くさせられます。

デスゲーム作品にも関わらず、生への執着だけはない、デスゲーム作品らしからぬ熱さを感じられるのです。

ゲームに人生の価値を懸ける姿を見ていると、もはや「職業がデスゲームプレイヤーなだけの仕事系作品」とさえ捉えられます。

プレイヤーたちの熱い生き様をぜひ堪能してください。

共感できる感情

また、キャラクターたちの心情には、共感できる点が多いのも特徴です。

第2巻に収録されている三河ごーすと先生の解説では“本作はデスゲームという非日常を題材としながら、徹底的に日常的な課題を扱っているのだ”と述べられています。(引用:「死亡遊戯で飯を食う。2」(鵜飼有志, 2023, MF文庫J)より)

作中では「何か目標がある方が、なんとなく生きているよりマシだ」や「自分より下だと思っていたやつに負けるのは我慢ならない」といった感情も描かれています。

このように、デスゲーム作品にも関わらず、日常で感じられるような気持ちに共感できるのも、本作品の面白さです。

自分が共感できるプレイヤーを探してみるのも、本作品の楽しみ方の1つです。

その他の見どころ

最後に「デスゲーム」「プレイヤー」以外の見どころを3つ紹介していきます。

デスゲームから離れた日常風景

本作品は、幽鬼がデスゲームに参加していないときの様子も描かれています。

幽鬼は、ゲームの反省をしたり、ルーティンを実施したり、自分の今後について悩んだりしています。ゲーム中とは打って変わって、穏やかな雰囲気です。

ゲーム以外の生活も含めて1つの物語を成しているのが、本作品を「死亡遊戯で飯を食う。」足らしめる所以の1つです。

また巻を重ねていくと、ゲーム外での出来事がゲームに関係してくる物語もあります。

1巻を楽しめた方は、ぜひ読み進めていただきたいです。

師弟制度の存在

プレイヤー界隈には「師弟制度」が存在します。

先人の培った知恵やノウハウを学ぶことは、ゲームでの生還率上昇に直結します。常に命を懸けなければならないプレイヤーにとって、実社会以上に、師の存在は重要なのです。

幽鬼もある人物に弟子入りし、技術を磨いています。

デスゲームの世界に師弟制度が存在しているのも、本作品ならではの面白さです。

「解説」のあるライトノベル

なんと本作品は、ライトノベルでありながら「解説」が書かれているのです。

第1巻〜第3巻の各巻末には、以下の方々の解説が、2名分ずつ収録されています。

 

  • 二語十さん
  • 竹町さん
  • 久追遥希さん
  • 三河ごーすとさん
  • 斜線堂有紀さん
  • 冬野夜空さん

 

解説が収録されていることからも、本作品の凄さや異質さが伝わってきます。

また、解説も非常に読み応えのあるものばかりです。本作品を読んだときの驚きがありありと語られていたり、本作品の特徴が的確に表現されていたりします。

ぜひ、解説も合わせて、本作品を楽しんでください。

まとめ:死亡遊戯で飯を食う。を楽しもう!

本記事では「デスゲーム」と「プレイヤー」という観点を中心に、死亡遊戯で飯を食う。の魅力を紹介してきました。

本作品は、命を軽々しく扱うデスゲームらしい良さを持っています。それでいて、プレイヤーの言動や思いも描かれており、読者を熱い気持ちにさせます。まさに「熱いデスゲーム作品」なのです。

本記事を読んで興味を持った方は、ぜひ死亡遊戯で飯を食う。の物語を堪能してください。


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hutami

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