ラノベ空間 │ラノベレビューサイト

ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編 1

328

導入

1年生編の完成度が非常に高いため、これ以降は長編化によるマンネリがあるのではないかという意見を聞き、「1年生編以上に面白くなる」ということを伝えたいと考え、本記事を作成しました。

vs坂柳有栖(Aクラス)を終え、綾小路と軽井沢の交際開始というシーンで終了しました。作品の質は下がらず、寧ろ1年生編以上のものになっており、毎巻ワクワクが止まりません。

本記事は、ようこそ実力至上主義の教室へ1~11、4.5、7.5、11.5巻を読了済みの前提で執筆しました。

作品概要

前シリーズの1年生編と同様、ご都合主義のない明確な根拠に基づいたストーリー展開をする作品です。2年生編は1年生編以上に「退学」がより強く意識させられるようになり、さらに予測不能で波乱万丈な展開となっていきます。

こんな人におすすめ ・学園系が好きな人
・知略が溢れる頭脳戦が好きな人
・予測不能だけど意味不明な展開にならない作品を求めている人

書籍情報

著者ようこそ実力至上主義の教室へ(MF文庫J), 衣笠彰梧
イラストトモセシュンサク
レーベルMF文庫J
発売年月2020年1月
ページ数9784040643298
登録ID3329

あらすじ(「BOOKs」データベースより)編集中

作品傾向

  • キャラクター
    評価5
  • ストーリー
    評価5
  • 読後感
    評価5
  • 設定・世界観
    評価5
  • 読みやすさ
    評価5

各項目傾向

キャラクター

1年生編同様、キャラクターを使い捨てず、キャラクター全員で作品を作っているからです。また、1年生編以上に主要なキャラクターが増え、ストーリーがより重厚なものになりました。

ストーリー

2年生編は「全員に退学の可能性がある」という雰囲気が1年生編以上に濃くなっているからです。それは龍園、坂柳、一ノ瀬、綾小路、堀北といった各クラスの重要人物にもいえることであるため、より一層フィクション性や主人公補正といったものが排除されているように見えるでしょう。

読後感

多少のマンネリを覚悟していたにも関わらず、2年生編は全ての巻において「新鮮さ」と「驚き」を読後に感じることができたからです。特に最新刊に向かうにつれて、これまで以上にストーリーの展開が驚愕の連続でした。ネタ切れの予兆を見せることない合理的且つエンタメ性の高いストーリーに目が離せません。

設定・世界観

高度育成高等学校の仕組みは1年生編の序盤から作りこまれており、今でも矛盾なし・後付けなしという点が評価のポイントです。

読みやすさ

文体、会話文と地の文の比率等は1年生編から変わっていません。むしろ、1年生編以上に綾小路と周囲の人物の関係性について詳しく描写されるようになったことから、ストーリー展開や登場人物の行動原則の根拠が読者により明確化され読みやすくなったと考えています。

欠点

退学者となるキャラクターが好きだった人、特別試験に対する理解をアニメ版による補足に頼っていた人は読みにくい・面白くないと感じる可能性があります。「他の魅力的なキャラから新しい推しを探す」、「特別試験を理解するために何度も読み込む」が解決策です。

読み放題サービス対応状況

読み放題公式リンク
Kindle Unlimited× Linked Image
BOOK WALKER×

メディアミックス

現在、1年生編全てのアニメ化は決まっていますが、2年生編のメディアミックス展開についての情報はありません。

読み放題サービスでの配信はありません。入手難易度は高くなく、書店やオンラインショップでの購入は普通に可能です。

受賞歴・話題性

このライトノベルがすごい!(2020~2023)でTOP10にランクインしており、2023年には1位を獲得しました。

特徴

ストーリー

これまで謎だったホワイトルームが関与してきます。また、綾小路の後輩である1年生からも主要キャラが登場し、1学年内でのストーリー中心から学校全体のストーリーも増えます。

文体

毎巻驚きの連続でいい加減心臓が持ちません。キャラの魅力とストーリーの深さどちらも磨きがかかっているし、これからも更に面白くなりそうで、いつまでもよう実を楽しめそうです。

著者の関連作品

本作品の前編である「ようこそ実力至上主義の教室へ」と、「小悪魔ティーリと救世主⁉」の2作品が衣笠彰梧先生の著作です。

イラストの関連作品

イラストレーターはトモセシュンサクさんです。1年生編から綺麗で安定した絵を描かれていますが、2年生編では色彩が鮮やかになり、登場人物一人一人に対して向き合っているのだと感じられます。

ジャンル・テーマ

ジャンル・テーマ概要

ご都合主義がない世界観・明確な根拠に基づいた設定によって構成された学園知能戦系ライトノベルといえます。つかの間の日常は青春的要素を含み、それも単なる閑話休題ではなく登場人物について深めていることから重厚なストーリーをもつ作品といえるでしょう。

テンポの良さ

1年生編と同様で、巻ごとに各イベントが完結するためテンポは非常に良いです。

初心者向けかどうか

特別試験のルール説明を除けば文章量はそこまで多くなく、会話文主体であるため初心者でも十分読みやすいです。

キャラクターの魅力

1年生編から変わらず、全員がストーリー進行上に欠かせないキャラクターばかりです。

読後感

毎巻飽きることなく新鮮さと驚きを感じられることでしょう。

世界観の作りこみ

序盤から作りこまれている設定・実力至上主義の理不尽且つ合理的な世界観が、ストーリー進行や登場人物の行動原理に明確な根拠を与えており、非の打ちどころがない設定・世界観であると考えています。

前に読んでおきたいおすすめ作品

POINT2年生編を読むならば1年生編は必要だからです。ノゲノラはよう実とは違い異世界の独特なルールに基づく知能戦が繰り広げられるため、この作品を読めばよう実はより読みやすくなると考えたからです。

次に読むおすすめ作品

POINT魔法科高校は魔法技術が発達した現実世界という深く作りこまれた世界観を楽しみたい人に、天使様はよう実の緊張感から解放され純愛を楽しみたいという人におすすめです。

関連作品

Group Name: ようこそ実力至上主義の教室へシリーズ


この作品が掲載された記事

結び

1年生編と同様に作りこまれた設定・世界観を軸に、1年生編以上に予測不能なストーリー展開をされていることから、長編化しているのにも関わらず毎巻刺激がある作品となっています。

まだまだネタ切れが見えない本作品は、1年生編以上に面白いものであるといえます。1年生編を読了して2年生編の購入をためらっている人は今すぐ書店で購入しましょう。


Amazon Kindle Unlimited




総合得点 3.99
9
  • 得点(3:普通・良作、4:名作、5:最高傑作)
    3.99

レビュー
9

クチコミを書く

ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編 1

  • 得点(3:普通・良作、4:名作、5:最高傑作)必須

    星の数をお選びください