性悪天才幼馴染との勝負に負けて初体験を全部奪われる話

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導入

「独特な関係性の百合」や「複雑な心理描写を楽しめる作品」を探していませんか。そんな方には『性悪天才幼馴染との勝負に負けて初めてを全部奪われる話』がおすすめです。

本作品の一番の見どころは、わかばと小牧の関係性です。2人の歪な間柄が紡ぎ出す物語を、ぜひ堪能してください。

作品概要

本作品は、わかばが自身の尊厳を賭けて小牧に挑み続けていく物語です。本作品の見どころとして「絶望するわかばと愉悦に浸る小牧」という関係性に留まらない点が挙げられます。様々な感情が混ざり合っていくわかばの心理描写と、終盤明かされる小牧の行動指針に注目です。

こんな人におすすめ・一風変わった雰囲気の百合作品が読みたい人
・「好きではない者同士で強引にキスをするような百合」が好きな人
・複雑な心理描写を楽しみたい人
・衝撃の真実に驚きたい人

書籍情報

著者	性悪天才幼馴染との勝負に負けて初体験を全部奪われる話, 犬甘あんず
イラスト	ねいび
レーベル	角川スニーカー文庫
発売年月	2023年12月
ページ数	9784041144671
登録ID	0

あらすじ（「BOOKs」データベースより）編集中

作品傾向

キャラクター
ストーリー
読みやすさ
初心者向け
読後感

各項目傾向

キャラクター

本作品は、わかばの丁寧な心理描写が見どころです。わかばが胸に抱くのは、小牧への嫌悪や現状への絶望だけではないのです。「嫌やはずなのに心地良い」や「嫌いなはずなのに小牧を助けてしまう」など、物語が進むにつれて、様々な感情が生まれていきます。他にも、嫌悪感と心地よさが混ざり合うキスシーンや、小牧がわかばへ向ける感情の真意にも注目です。

ストーリー

本作品は、複雑化していくわかばと小牧の関係も見どころです。最初は「嫌悪感や絶望感を感じるわかばと、わかばの尊厳を奪って愉悦に浸る小牧」のように思えます。しかし、物語が進むにつれて、2人の関係の複雑さが描かれていくのです。2人の過去も明らかになり、小牧の見え方も変わっていきます。そして、小牧の行動指針が明かされ、物語の全貌が顕わになる終幕は圧巻です。また、勝負の罰ゲームでキスが行われるため、好きではない相手とのキスシーンを味わえるのも魅力です。

読みやすさ

本作品は、軽めの文体で書かれていて、会話文も多く読みやすいです。また、わかばの心理描写も十分に行われており、複雑な心情も大枠を捉えやすくなっています。

初心者向け

本作品は、読みやすい文章で書かれています。しかし、メインキャラクターはかなり特殊な関係であるため、ライトノベルに馴染みのない方向けではありません。裏を返せば、本作品は、すでにライトノベルを嗜んでいる方向けな作品です。一風変わった作品や独特な百合を読みたい方には、特におすすめです。

読後感

1巻の最後に明かされる小牧の行動指針が、かなり衝撃的です。事の真相を知った瞬間、何気なく読み飛ばしていた小牧の行動が、走馬灯のように駆け巡る感覚に襲われます。読後は、小牧の真意を知った上で、作品を読み返したくなること間違いなしです。

欠点

本作品の欠点として、わかばと小牧の関係が歪なため、笑顔や甘さを感じられる百合を楽しみたい人には向かない点が挙げられます。しかし、最後まで読めば、本作品で描かれているのは、紛れもない百合であることが分かります。ぜひ、小牧の真意、そして物語の全貌が明らかになる1巻第5章まで読み進めていただくことをおすすめします。